THINK FUTURE 「未来」から逆算する生き方 ハル・ハーシュフィールド
| 読書時間 | 1時間42分(4日間) |
| 文章の難易度 | ★★☆(ふつう) |
| 内容の難易度 | ★★☆(ふつう) |
| 未来の自分に期待してしまう人におすすめ度 | ★★★ |
理想的な未来を叶えるためには、未来の自分を「自分である」と自覚する必要がある。
これがこの本の主張である。
「何を言っているのか、自分は自分でしかないだろう」と思ったあなたこそ、この本を読む価値がある。
「時間の経過ともに、さまざまな形の「私」がつくられてくので、そうした「私」は鎖のようにつながっていると考えられる。しかし時間が経つにつれ、そのつながりは弱くなり、はるかかなたの「私」がまるで他人のように思えるのかもしれない」とこの本では言っている。
つまり、未来の自分と現在の自分は同じ自分であるのに、他人のように感じてしまうらしいのだ。
未来の自分の姿について、それが今の自分と連続した存在であり、赤の他人ではなくて、自分だと思えるかどうかが鍵なのだとこの本には書かれている。
「今の自分と、未来の自分とのつながりが強いほど親近感を感じられるので、倫理的な行動をとる傾向がある」らしい。
「私たちは基本的に利己的であり、自分の幸福ばかり追求して、他人の幸福には興味がない」らしく、未来の自分が他人にしか見えないと、それがたとえ自分自身であったとしても粗末に扱うようになるそうだ。
実際に「未来の自分とつながりを感じている人ほど貯蓄額が多く、総合的に見て経済的に豊かであることが判明した」という。
この本では、人間は未来の自分と現在の自分を「別の人間」のように捉えてしまう傾向があり、その原因を述べ、未来の自分を「自分である」と認識を深められると良い結果を生むことが説かれている。
私は今までこのような内容が書かれた本を読んだことがなかったため、新しい視点で面白かった。
しかし、どうしたら未来の自分と現在の自分を他人事ではなく感じられるのか、「未来を引き寄せる」努力は何をしたらいいのかという提案については、少し弱かった気がする。
それは人間がより良く生きるためのヒントであり、その内容に関してはすでに先人が多く語っているもので、切り込んだテーマの割には結局人間の真理に戻るのである。
何はともあれ、未来のより良い自分を作るのは、簡単ではないと言うことだ。
