18歳までに子どもにみせたい映画100 有坂塁
読書時間 | 1時間31分(2日間) |
文章の難易度 | ★☆☆(読みやすい) |
内容の難易度 | ★☆☆(わかりやすい) |
身近に18歳以下の子どもがいる人におすすめ度 | ★★★ |
今は、昔よりも「映像を見ること」がより身近な存在になっています。
それゆえ、数が多すぎてどうやって良い作品と出会ったらいいのか、迷う人も多いでしょう。
多すぎると選べない。
子どもなら尚更だと思います。
その答えを100作品提案する本です。
私は「フライド・グリーン・トマト」が今まで見た映画の中で一番好きです。(この本には載っていない)
一番初めに観たのは中学生で、それ以降素敵な映画は何本も観たのですが、この作品を超える映画には現在も出会っていません。
10代の頃真剣に観て心打たれた映画は、自分の価値観や評価軸に大きく影響を及ぼします。
今、瑞々しい感性を持っている10代のみなさんは、この本をきっかけに、自分に合った映画を選べること、感動できること、何かをずっと好きでいられることを学べると幸せだと思います。
それでも、この本を読んでどれをまず観てみるか判断するのは難しいでしょう。
そういう場合は近くの信頼できる大人を頼ってほしいです。
著者がマスコミ試写会より、映画館で観客と一緒に観るほうがワクワクするとあって、「おっ、信頼できる!」と思いました。
自分のお金で何かをする楽しみと、正しく判断する感性は「無料」というお得感だけに引っ張られて絶対に失ってはいけないものです。
無料は思考にバイヤスをかける時がありますから。
著者が『映画は、世界の広さ、深さ、喜び、哀しみを教えてくれます。つまずいた時には、支えや助けになってくれることもあるでしょう』と書いていました。
本も共通するところはあると思っていますが、映画の観終わった後の何とも形容しがたい気分は映画にしか出せないものです。子どもだけでなく、大人も、もっと素敵な映画に出会いたいと思っています。
おしゃれなイラストと簡潔な文章なので、疲れているときでも読みやすい本です。